「ヤフオク!」で詐欺の被害に遭ったという人物から、当サイトに相談が寄せられた。自身と同様の被害が、100件以上も発生しているというのだ。詐欺を疑われた出品者は、落札者からの問い合わせに応じるために、専用の掲示板を開設した。そこで質問に回答しているのだが、落札者たちからの非難や疑問の声が続出しているという状況だ。
出品者の書き込みによると、詐欺行為に及ぶつもりはなかったという。代理出品を依頼されていた取引先から、「品数が多く、短期で出品したい」と頼まれたそうだ。指定通りに出品し、梱包作業を終えて全ての商品を取引先に渡したという。出品者は取引先から「発送を終えた」と聞いていたが、実際には発送されていなかったようだと説明した。そして、これ以降、取引先に連絡がつかなくなったというのだ。
出品者は、氏名及び自身が代表取締役を務める企業の名称を明かした。しかし、その所在地を公開することを頑なに拒んだため、疑問の声が相次いだ。それに対して出品者は、「落札者たちが大挙して訪れると、近隣住民に迷惑がかかる」という理由であると釈明した。もしそのような事態になると、移転しなければならず、それに伴う出費が発生するくらいならば、落札者たちへの返金に充てたいという。
出品者情報が「山口県」になっていたのは、現在の場所へ移転した際に、ヤフオクの登録情報の変更を忘れていたためであると説明。また、地元である福岡県の弁護士と警察署にも相談に行ってきたと報告した。そして、弁護士の助言に基づいて、5月末までに全員に必ず返金すると宣言した。取引先から受け取った手数料だけでは足りないので、全員に返金できる額を確保するため、月末まで待ってほしいという。
出品者曰く、落札者の一人から被害の相談を受けた埼玉県内の警察署が、本件について電話で問い合わせてきたそうだ。しかし、出品者は警察署の担当部署や担当者名などを明かさなかった。当サイトがその警察署に連絡をとって真偽を尋ねたところ、相談した当人以外に対しては、対応の有無も含めて、具体的に回答することは一切できないという。
一方、警察署の名称や対応内容が、出品者が開設した掲示板に書き込まれていたことは、全く知らなかったそうだ。その確認方法を問われたので、当サイトが本件を把握した経緯や現状などを説明し、関連情報を提供した。それらの情報に基づいて、詳細を調べるとのことだった。