今年も夏が終わり、冬にさしかかろうというこの時期にとある地下道が昔から心霊スポットであるとの情報を得た。調べてみると色々な体験談が書き込まれていた。「真夏でも地下道の中は何か嫌な寒気がする」「夜中地下道を歩いていたら、反対側から歩いてくる人がいる。すれ違った後、何気なく振り向いたらそこには誰もいなかった」「気づいたら小さな女の子に手を繋がれていた」といった目撃例が多いことから、そこに住まう子供の地縛霊ではないかとの推測である。百聞は一見にしかずということで、幽霊騒ぎの真実を確かめるべく現場へと急行した。
まずは現場の下見も兼ねて日の明るいうちに向かった。現場は生活用道路になっており、子供達のはしゃぐ声や、通行人の話し声などで、とても心霊スポットには感じられない。ただし、トンネル内は少しひんやりしており、上に墓地がある所から、それなりの曰くはあるかもしれない。
岸辺南地下道(大阪府吹田市岸部南2丁目22-1付近)
時刻は深夜。昼間とは打って変わって全く人の気配はなく、トンネルは昼間より長く見える。トンネルに入るとひんやりとした空気が体を包み込むため、一抹の不安を覚えるがとにかく中に進む。半分ほど進んだところで、小さな違和感を覚えた。やけに躓きそうになるのだ。しかしトンネル内は足元が見えないほど暗くは無いので不思議に思いながらトンネル内を歩いていると後ろから足音が聞こえてきた。恐る恐る後ろを振り返ると中年の男性が自転車で通り過ぎながら、こちらに怪訝な顔を向けてきた。なんだ、ここは普通に人が通るじゃないか。やはり誰かが作った作り話なのだと安心してトンネルを抜けた。
いや、何かがおかしい。トンネル内は確かに人はいたし、そこまで体に不調も感じなかった。少し考えた末にある事に気がついてしまった。
「な ぜ 自 転 車 か ら 足 音 が し た ん だ ?」
そう思うと指先から体温が抜け落ちたように寒くなった。これ以上はよそうと、カメラをしまい足早にその場所を去った。あれは聞き間違いかもしれないし、自転車の調子の問題かもしれないが、夜には通るまいと心に決めた。
児童虐待ZERO
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