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宅のソナタ 第8話

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アンニョンハセヨ~♪ 宅八郎です。
韓国へ飛んだボクは、外国人観光客向けの板門店ツアーにも参加してきた。
板門店は北緯38度線、北朝鮮と韓国の軍事境界線にある。
映画『JSA』の舞台にもなっている。

宅八郎

ただし板門店はピョンヤンとソウルの中間地点にあるわけではない。
ピョンヤンからは約168キロも離れているのに、ソウルからは70キロほどの距離だ。

亡命など、政治的なトラブルになりかねないので、この板門店には普通の韓国人は行くことが出来ないし、外国人向けのツアーでも驚くほど「禁止事項」が多い。
たとえばジーパン姿は「アメリカ帝国主義の象徴」と北側がみなす可能性があるとしてNG。
ミニスカートやサンダルもNG。

宅八郎

北朝鮮側の兵士に話しかけるのはもちろんダメで、緊張感あふれる韓国・米軍側の兵士とも、とても気さくには話ができない。

宅八郎

念のためカジュアルなパンツではなくスラックスをはき、シャツは「共産主義をアピール」するため、真っ赤にしてみた(笑い)。
ところが、ボクの長髪に問題があるかもしれない、と言われてゴムでゆわえるようにとのコトだった。

でもね、ボク……。
じつは板門店は3回目なんだよね。
前の2度は北朝鮮側、ピョンヤンから来たもので……。
北朝鮮ではかなりのお金を払ってあげたせいか、何もかも自由にさせてくれた。
ピョンヤンまでの帰りの車に兵士が「実家に帰りたいんで乗せていってくれ」と頼んできたので、乗せてあげて話をしてみたほどだ。板門店では「寛大な北朝鮮」と「融通の利かない韓国」という不思議な構図がある。

宅八郎

ソウルからの板門店ツアーには禁止事項が山ほどパンフレットに書かれている。
しかし、そのどこにも「マジックハンドを持っていってはいけない」とは書いてなかった。

そこでボクはマジックハンドを持ったままの参加とした。

宅八郎

それには深い理由があったのだ……。

(つづく)

宅八郎

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