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ペットショップ店員、いじめられている犬を放置?現場を撮影した動画を入手

(1)問題の背景

ペットショップの店員の対応に問題があるのではないかとの情報が、当サイトに寄せられた。店頭のケージに、2匹の子犬が入れられていた。そのうちの1匹がもう1匹を一方的にいじめていたにもかかわらず、店員が適切な対応をとらずに放置したというのだ。その様子を撮影した動画が、当サイトに送られてきた。

情報提供者は店の前を通りかかって、問題の光景を偶然目撃した。いじめられている子犬が大声で鳴いているのが聞こえて、思わず足を止めたという。「いじめが放置された状態で、店の前には人だかりができていました。私以外にも撮影している人がいましたから、目撃者はそれなりの数になるはずです」。


(2)動画の内容

問題の動画には、2匹の子犬が喧嘩をする様子が途中から映っている。いじめているのは大きな茶色の犬であり、いじめられているのは小さな黒い犬だ。情報提供者はその様子をしばらく見ていたが、店員が対応する様子もなかったため、撮影を始めた。しばらくして、子犬たちの鳴き声に気づいたのか、男性店員がやって来た。子犬たちを見ながら、店員は笑顔を浮かべて電話で話している。

 

茶色い犬が黒い犬に飛びかかる場面。

 

男性店員が近づいてくると、一時的に喧嘩が収まった(画像の一部に当サイトでモザイク加工済み)。

 

2匹は一旦喧嘩をやめたが、店員が立ち去ると再び喧嘩が始まった。茶色い犬は床に敷いてあるマットで黒い犬を巻き込み、その上から押さえつけて身動きがとれないようにしてしまった。その間も店員は店内で淡々と作業をこなしていて、喧嘩に介入する様子はない。店員がケージの近くに来ると喧嘩は一時的に止まるのだが、しばらくすると再開してしまう。やがて女性の店員も来た時点で、ようやく喧嘩が収まった様子だ。

 

茶色い犬が黒い犬をマットに巻き込もうとする場面。

 

マット内に巻き込まれた黒い犬は、茶色い犬に上から押さえつけられて身動きがとれなくなってしまった。


(3)店側の見解

当サイトでは、店を経営する企業の本社に話を聞いた。担当者曰く、今回の件については把握していなかったそうだ。同様の情報や指摘は、しばしば寄せられるという。だが、子犬が喧嘩を始めたからといって直ちに仲裁すればよいというものではないと、担当者は述べる。成長の過程で、犬同士のコミュニケーションを通じた社会性を学んでいく必要があるということが、その理由であるという。

もちろん、怪我をするような喧嘩であればすぐに仲裁し、ケージを分けるなどの対応をとっているとのこと。店のスタッフは全員、子犬の行き過ぎた行動に対しては適切に対応できるようになっているそうだ。今回の件に関しては、当サイトから情報が寄せられたことを、当該の店へ本社を通じて伝えるという。また、店内にはカメラが設置されているので、その記録を閲覧して当日の様子を確認すると、担当者は述べた。


(4)まとめ

本社の担当者も述べていたが、どこまでが「じゃれ合い」であり、どこからが「喧嘩」なのかということは、判断が分かれる可能性がある。また、介入すべきタイミングについても、客と店員では認識が大きく異なるかもしれない。本社の見解を伝えたところ、「ある程度は納得できましたので、店にも確認してもらえることになって安心しました」と情報提供者は述べた。

どのタイミングで介入するかということを店員は心得ているだろうが、その認識が必ずしも客と一致しなかったり、店の前に人だかりができているような状況を放置しておいたりすると、今回のような事態が起こり得る。現場を目撃した客も、店側の認識や判断基準を知らないまま「虐待」という前提でネット上にて晒したりすると、様々な誤解を生む可能性がある。それぞれに慎重な対応が求められていると言えるだろう。

 

高橋 

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