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北海道で野生の熊に接近して撮影、動画を公開した配信者に非難殺到で炎上!

北海道で熊などの野生生物に接近して撮影を試み、その動画を公開した男性に対して膨大な数の非難が殺到して炎上するという騒動が発生した。男性はニコニコ生放送やふわっちで活動を展開しており、最近は北海道の各地での配信を行っていた。また、その様子の一部をTwitterにも公開していた。

このたび物議を醸したのは、2019年8月3日にTwitterに掲載された動画である。当初からネット上の一部で話題になっていた模様だが、9日に北海道在住の動物愛好家が当該の動画があるツイートをリツイートして問題提起した。すると、一気に各所へ情報が広まり、本記事配信時点までに1万5000件以上リツイートされている。

問題視された動画には、男性が知床の道路沿いで遭遇した野生の熊が映っている。親子の熊が草を食べているのを発見し、近づいて撮影。「ここまで体張った生主、これまでいたでしょうか」、「こんなことしたのね、誰か他にいるでしょうか」とアピールした。男性は撮影しながら、「こんだけ近づいたら、あれっすよ、命がけっすよ」と述べている。

動画のあるツイートには、「雰囲気的にもう少し接近できたと思い後悔してます」、「野生の猛獣に接近したやりきった感!」とある。前日には、ウトロ漁港付近の路上で狐を見つけて、走って追いかけながら撮影した。5日にも、宗谷岬の近くの路上で狐を撮影した動画を公開している。その他、野生の鹿などを撮影した動画もある。

問題提起した人物曰く、「最低としか言いようがない。ヒグマを見かけたら車やバイクから降りない、近づかないのが基本。こういう人のせいで人慣れして、人の住む場所に近づきすぎて駆除される。こうやってイキって自慢して自己満足に浸っている自己中な人、自分の命を張るのはどうでもいいけどヒグマを巻き込まないでほしい」。

その後、問題提起した人物は補足説明を行った。「『ヒグマに襲われればいいのに』とのリプや引用RTを頂くので補足します。人を襲ったヒグマは“人=弱くて襲いやすい餌”と認識し、人を積極的に襲うようになるので、最初に襲われた本人1人の命では収まらない事態となりますし、ヒグマ自身も駆除されます」と書いている。

北海道庁の環境局生物多様性保全課ホームページによると、「人を恐れず避けない」熊は、追い払いや捕獲が必要な場合もあり、実害を及ぼす「問題個体」として「排除」を要する段階の一歩手前であるという。ヒグマ対策に取り組む知床財団も、観光客が熊に接近して撮影する行為の問題と危険性について、事例を示して注意を促している。

男性は、「人がいるところは、餌が容易に採れることを覚えてしまっているのかもしれない」とツイートしており、野生生物に餌を与えることの問題は事前に認識していた模様だ。だが、熊などの野生生物に近づいて撮影を試みるという行為も問題であることは、自覚していなかったのかもしれない。

本件について当サイトに情報を寄せてくれた人物は、動物愛護団体の関係者だ。同氏は言う、「この件は、単に配信者の男性をバッシングすれば済むという問題ではありません」。餌付けは禁止されていることを知っている人は多いかもしれないが、野生生物に接近することの問題について、世間の認知度は必ずしも高くないように思える。

観光で現地を訪れる前に、道庁のホームページなどで野生生物との関わり方について事前に学習する人は、それほど多くないかもしれない。そうであるならば、今回の騒動を当サイトが扱うことで、この問題の重要性が広く知られるきっかけになってほしいと、情報提供者は言う。その趣旨に賛同して、本記事を配信した。

※モザイク加工は当サイトによるもの

高橋 

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