情報提供・ご意見ご感想などはこちらまで! 記事のご感想は一通一通ありがたく読ませて頂いております。

海外から客が来ないのに、なぜ継続?「国際線の増便」目的の飛行ルート

昨年から運用が開始された、羽田空港への新ルート。対象地域では騒音被害が深刻であることを、以前の記事で紹介した。本件に関して、このたび新たな情報が寄せられた。

情報提供者によると、港区内ではゴールデンウィーク中も旅客機の騒音は相変わらずだった。連休中に出勤した際にも、長時間にわたって騒音が続いた。以下に掲載するのは、出勤時に情報提供者が路上で撮影した画像だ。高層ビルが並ぶ一帯を飛行機が低空飛行し、轟音を立てていた。

 

 

「国際線の増便が主な目的だったはずの新ルートなのに、海外からの観光客もずっと来ない状況で、なぜ引き続き使っているのか」と情報提供者は述べる。航空会社のCA(客室乗務員)を各所へ出向させなければならないほど旅客機のニーズが低下している現状で、新ルートを使用し続ける必然性はないのではないかというのだ。

 

 

 

国交省が公開している騒音の測定場所が区内は1か所のみであることにも、情報提供者は疑問を呈する。「もっとサンプル数を増やしてほしい。ある場所では被害が少なくても別の場所では重大ということもあり得る」。

 

 

以上の点について、国交省に話を聞いた。騒音の測定場所を増やすべきという声は、同省にも寄せられているそうだ。測定場所が限られているのは、航空機の騒音のみを正確に測定するために適した地点を選定しているからであるという。

海外からの観光客が途絶えている現状で、新ルートの使用を継続する理由は何か。担当者曰く、千葉県との間での騒音の分散、コロナ禍の解消後に対応を速やかにできるように準備しておくことが、その理由であるという。

 

 

ルートを一旦使用しなくなると、通常の運航が必要になった時にスムーズな利用再開ができなくなるゆえ、使用の継続が不可欠であると、担当者は説明した。また、当該のルートは関係者間での議論を重ねた上で決まったものであり、すぐに変更するのは極めて困難であるとのことだった。

 

高橋 

タイトルとURLをコピーしました