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パリの次はアメリカへの首都攻撃を示唆、東京はテロを防げるか?

11月13日に起きたパリの同時多発テロ事件を受け15日、フランス空軍はシリア東部のイスラム国の事実上の首都ラッカに大型爆弾20発を投下するという報復攻撃をしました。更に原子力空母をペルシャ湾に向け出航させ、大規模な攻撃をする見通しです。昨日の被害者は今日の加害者となり、報復の連鎖が続いています。イスラム過激派組織ISISは次に、アメリカへの首都攻撃を示唆、安倍首相もフランスとの結束を宣言したことから遠い国の争いという雰囲気では無くなってきました。日本のテロ対策は大丈夫なのか。もし、同様のテロが東京で起きたらどうなるのか?

元海上自衛官で軍事コンサルタントの伊藤祐靖氏に話を聞いてみた。
伊藤氏は、自衛隊初の特殊部隊で退官後は各国の治安機関に訓練指導を行っている。

伊藤祐靖 氏

●今回パリで起きたテロがもし東京で起きたら防げますか?
――簡単に言うと防げない。
一番の違いとは?白人社会の諸外国は、日本人の常識を超えた金額と労力をかけた情報収集を行っています。通信関係を傍受したりスパイ行為をしたりね。日本でも組織はありますが、えげつなさが違います。
生活に余裕のある白人が、生活にまったく余裕のない貧困層の国に入り込んで更に金儲けをする為には、安全を確保する必要がありました。当然その国の人から恨まれ憎まれ排除、攻撃を受けます。それを事前に察知し潰さなければならないので、インテリジェンスが発達していきました。

では、日本の場合はどうか。HONDAが海外進出したら?技術は教えてくれるわ、雇用は増えるわ。日本人が撤退するようなテロ行為は非常に少なかった。諸外国のように、人の財布に手を突っ込むような事をしてこなかったからです。

今、東京でテロを防ぐ能力は低い。国民性や美学もあると思いますが、そんな事したことが今まで無い為、インテリジェンスに関しては無防備で非常に危険な状態です。安倍首相が白人と一緒になって戦うなんて、急に今までの生き方を変えたとみられたら「じゃあ、日本人やっちゃおうか」って一番簡単な事ですよ。


●テロの実行犯についてどう思いますか?
――計画的にも、技量的にも稚拙で精練されたものではなく、その気になれば誰でもできるものだからこそ脅威だと思う。
技量的には、自爆と乱射なので当たり前ですが、計画的になぜ稚拙だと思ったのかは、立案、実行前の行動、実行後の行動、それぞれの側面であります。

 

つづく

 

土岐 土岐(協力:予備役ブルーリボンの会

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