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「衆院選はいつ?」BOZZの質問に答えます

 前回ここで書いた通り、やはり6月衆院解散→7月総選挙はありませんでしたが、ではいつ衆院選があってどの党が議席を伸ばすのか、とBOZZからご質問がありました。

 まず衆院選のタイミングについては、今年秋、年末、来年の自民党総裁選前にはやらないという3つの可能性がありますが、私は今年の秋(9月の臨時国会冒頭で解散→10月衆院選)というのが一番ありえるかと思っています。
 

 というのは、今年の年末に少子化対策の財源として国民負担増(社会保険料に上乗せ)を決定する必要があるからです。国民に不人気な政策を講じる前に選挙をやった方が良いはずだからです。9月末で政府の電力料金への補助(家計あたり2,000円ほど)やガソリン価格への補助が終了してしまうので、それを延長するという決定をすれば国民受けも良いかもしれません。


 では、秋に衆院選が行われたらどうなるか。おそらく維新の会が議席を大きく伸ばすのは間違いないでしょう。今や野党の中で民主党系に代わる浮動票の受け皿となった感があるからです。
 それに対して、同じ野党でも立憲民主党は議席を伸ばすどころか減らしてもおかしくないと思っています。というのは、立憲民主党は、スキャンダル追及や与党の政策に何でも反対など、固定客(左寄りの高齢者層)にアピールすることばかりやっているからです。それでは浮動票の受け皿にはなり得ません。かつ、候補者擁立を巡って内紛も早速始まっているようですし。同じことは共産党にも言えるかと思います。


以上から、秋に衆院選が行われた場合の結果をざっくり予想すると、自民党の議席数は大幅減(でも与党の座は揺るがない)、立憲民主党・共産党・公明党は多少減、維新の会が一人勝ち、という感じになるかと思います。その結果が日本の将来にとって良いかどうかはもちろん別ですが。。。
ちなみに、そうなると自民党は維新の会と連立を組むのでは、という噂も出ると思いますが、それはないです。連立を組むには選挙区調整(どちらかの候補が立候補している選挙区に多少は候補者を立てない)が必ず必要となるからです。それを考えると、勢力拡大を目指す維新の会が自民党と連立を組むというのはあり得ないでしょう。


 そして、秋の衆院選で自民党が大負けしない限り、来年秋の自民党総裁選は岸田首相が勝つでしょうから、岸田政権はこれからあと4年は続くことになります。これも、それが日本の将来によって良いかどうかは別ですが。。。

 

岸 博幸(きし ひろゆき)
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授、RIZIN(格闘技団体)アドバイザー。専門分野は経営戦略、メディア/コンテンツ・ビジネス論、経済政策。元経産官僚、元総務大臣秘書官。元内閣官房参与。趣味はMMA、DT、VOLBEAT、NYK。

 

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