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東京大学の掲示板が熱い!政治・思想系のサークルが過激なバトルを展開中

東京大学・駒場キャンパスの学生用掲示板にて、政治・思想系のサークル間での激しいバトルが展開されているという。本件の情報提供者は、今春に東大に入学した学生だ。入学後にチラシを見た時の第一印象は、「東大って、こういう大学なのか」というものだったそうだ。

「中核派にご注意ください」。このように大きく書かれたチラシを作成したのは、「東大の民主主義を守る会」というサークルだ。マスコミ報道等を引用し、「中核派」とは何かということを説明。中核派は「自分たちの主張を通すためには、暴力、殺人、テロリズムもいとわないとテレビ取材でも公言する」と書いている。

 

 

そして、中核派の活動の歴史や事例を示した上で、次のように結論する。「『中核派』などの暴力集団の活動は、まじめな学生の活動に不要な誤解や警戒感を与える点でも、きわめて有害なものだと、私たちは考えています」。一方、このサークルを批判するチラシが同じ場所に掲示されている。作成者は、「UT-Comet(東京大学教育問題研究会)」だ。

「今回、UT-Cometを誹謗中傷するビラを撒いた『東大の民主主義を守る会』(旧称『原理研・革マル派の被害から東大生を守る会』)が、日本共産党そのものであったことを元民青メンバーは証言している」。「民青=日本共産党は、意見の異なる学生を誹謗中傷で排除するのを止めよう!」と批判し、逆に自分たちUT-Cometはあらゆる思想の学生に開かれていると主張する。

 

 

興味深いことに、このチラシの隣には、批判の対象となった「民主青年同盟東大駒場班」による企画のチラシが貼られている。マルクスの『資本論』を読む自主ゼミや、各種の社会問題に関する学習会及びフィールドトリップ等の企画だ。ちなみに、民青東大駒場班は、アドバイザーが日本共産党であることを、ホームページやTwitterで公言している。

 

 

これらのチラシの一部は、掲示板以外の場所でも学生たちの目に触れることがあるようだ。情報提供者の学生曰く、4月に自身が履修している講義が行われる教室に入ると、机の上にチラシが撒かれていたという。「何かと思って手に取ったら、UT-Cometのチラシでした。自分も周りの学生も、まともに読まないで机の端へどかしていました」。

 

 

東大では、その他にも政治・思想関連の企画が活発に行われている。「UT-CAS(安保法制廃止を求める東京大学人アピール実行委員会)」は5月10日に、元文部科学省事務次官の前川喜平氏を招いて講演会を行った。告知の看板には「忖たくと改ざんの時代に『君たちはどう生きるか』」、「公務員である前に、一人の尊厳ある個人として」と書かれている。

 

 

情報提供者の学生は、「自分は政治にあまり興味ないんで、(政治・思想関連の活動が活発なことに)最初はちょっと驚きました」という。今後も、こうした活動に関わるつもりは一切ないとのこと。だが、「学生のうちから免疫がついていた方が、社会に出て極端な思想に走ったりしなくて済むかなって気はします」と語った。

もちろん、これはあくまでも一人の学生の個人的な感想だ。政治・思想に強い関心を持ち、熱心に活動している学生もいるに違いない。本記事で取り上げた各種サークルに関わっているのは、まさにそのような学生たちなのだろう。両者の「温度差」は、若者たちの政治・思想への関心の二極化を示しているのかもしれない。

 

高橋 

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