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「痴漢!」と叫んでも駅員も警備員も助けてくれない、被害者の悲痛な訴え

被害の概要

JR西日暮里駅(東京都荒川区)の構内で発生したという痴漢の被害に関する情報が、当サイトに寄せられた。被害者の女性は、Twitterにて実態を暴露した。2019年7月30日のツイートによると、すれ違いざまに男性に胸を触られたという。このツイートは大きな反響を呼び、各方面に情報が広められることとなった。

 

 

当該のツイートには、痴漢であるという男性を後方から撮影した画像もある。女性曰く、その場で男性の手をつかんだという。すると、男性は逃亡を図ったため、「痴漢です」と声を上げたのだが、近くにいた駅員や警備員は捕まえてくれなかったというのだ。結果として、男性は東京メトロ千代田線のホームへ逃げてしまったとのこと。

被害者の女性が公開した画像(当サイトにてモザイク加工を追加)。

 

JR東日本に問い合わせると、駅員や警備員が痴漢の現場を直接目撃しない限り、捕まえるのを手助けすることはできないと言われたという。痴漢を捕まえることは業務上の最優先課題ではないので、対応できる時はするという趣旨の発言もあったそうだ。警察からの要請があれば協力すると言われたので、被害を届け出ることを検討しているという。


現地の様子

本件に関する情報を当サイトに寄せてくれた読者の女性も、過去に同様の被害に遭ったことがあるそうだ。駅のホームで電車を待っている時に突然、背後から見知らぬ男性に尻を触られた。「痴漢!」と叫ぶと、近くにいた人々が気づいて、男性を取り押さえた。駅の事務室に連行された男性は、痴漢行為を認めた。

情報提供者は言う、「もし周りに助けてくれる人がいなかった時、駅員や警備員は当てにならないのでしょうか」。今回の被害が発生した現場の状況やJRの対応について詳細を調べてほしいというのが、当サイトへの依頼だった。そこで現地を訪れて、本件の現場となったJR西日暮里駅の構内の様子を確認した。

被害者の女性が掲載した画像から判断して、痴漢の被害が発生したのは改札口があるフロアだ。このフロアからエスカレーターで下りると、東京メトロ千代田線への乗り換え専用改札口がある。痴漢行為に及んだとされる男性は、ここを通って逃げていったようだ。当サイトが訪れた日も、いずれのフロアにも複数の警備員が配置されていた。

 

痴漢の被害が発生した付近の様子。

 

東京メトロ千代田線への乗り換え専用改札口。


JRの見解

当サイトでは、痴漢の被害を暴露した女性に連絡をとり、取材への協力を依頼した。だが、女性からの具体的な回答は得られなかった。続いて、JR東日本に本件を尋ねた。応対した担当者自身は、その時点までに本件を把握していなかったというので、経緯や概要、被害者の主張等を説明した。すると、担当者は本件を社内で確認した模様だ。

しかし、当事者以外に対しては、当日の対応について詳細を話すことはできないという。「駅員や警備員が現場を目撃しなければ痴漢を捕まえることはできない」、「痴漢を捕まえることは最優先課題ではない」というのは事実なのか。このように尋ねたところ、「一般論として、痴漢の被害報告があれば適切に対応している」と担当者は述べた。

「適切な対応」の具体的な内容を問うと、痴漢等の犯罪行為を確認した際に警察へ通報することなどを指すという。他の鉄道会社の管轄エリアに痴漢が逃亡した場合は、「その時の状況に応じて対応する」とのことだった。だが、どのような条件が整えば駅員や警備員は痴漢を捕まえるのかということに関して、担当者は明言しなかった。

 

高橋 


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