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新名所「ミヤシタパーク」の陰に、現在も続くホームレス立ち退き問題

今夏、東京都渋谷区の宮下公園が商業施設「MIYASHITA PARK(ミヤシタパーク)」としてリニューアル・オープンして、都内の新名所になった。

宮下公園とその周辺は、以前からホームレスの人々の生活の場になっていた。不法占拠であるとの理由で立ち退きを迫られ、ホームレス支援団体も含めて、区や警察との衝突が続いてきた。この問題を扱った当サイトの記事を読んだ人物から、情報が寄せられた。

情報提供者が定期的に記録してきたのは、JRの「上渋谷架道橋」下の様子だ。華やかなミヤシタパークとは対照的な光景だ。以前の記事で報じたように、区はガード下の車道を挟んだ両側の歩道で生活する人々の立ち退きを求めてきた。その過程で、ガード下の状況は刻一刻と変化していった。

 

 

2018年秋、「歩道上の環境改善」を理由に、ホームレスの人々が寝泊まりしていたガード下の歩道に、苗木を植えたプランターが設置された。プランターの隙間には三角コーンが置かれており、ホームレスの人々への対策であることは明らかだ。この時点で、ここに寝泊まりしていた人々は去っていき、男性1名のみになったという。

 

 

2019年には、警察署と区役所の連名で、歩道の上に置かれていた物に撤去の指示を記した紙が貼りつけられた。この時期、男性の所有物が路上にあふれていたそうだ。

 

 

2020年、歩道に面した壁にアートが描かれて、風景が一変。一帯はアートで埋め尽くされたが、男性は引き続き寝泊まりを続けた。その周辺には、ホームレス支援団体のチラシ等が壁面に貼り付けられていた。

 

 

そして現在に至る。このたび当サイトでは、現地を訪問した。男性は不在だったが、所有物やダンボールが路上に置かれており、現在もここで生活を続けている様子だ。

 

 

「宮下公園」時代は盛んに報じられていたホームレス立ち退き問題だが、「ミヤシタパーク」に生まれ変わった今も、決して終わっていない。

 

高橋 

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