情報提供・ご意見ご感想などはこちらまで! 記事のご感想は一通一通ありがたく読ませて頂いております。

「各地で人出が増加」との情報が相次ぐ一方で・・・報じられない実態

「緊急事態宣言が発出中にもかかわらず、各地で人出が増加している」、「観光地がにぎわっている」、「飲食店に客足が戻ってきた」などと、しばらく前から連日のようにメディアで報じられてきた。ところが、一連の報道では扱われない事態が、その裏で進行している。

緊急事態宣言が解除される直前、読者からの情報を得て向かったのは、「旧渋谷川遊歩道路」(東京都渋谷区)だ。表参道と渋谷を結ぶ道路であり、ここにしかない店や各種の有名店が並び、遠方や海外からも多くの人々が訪れてきた。だが、長引くコロナ禍で状況が一変したというのだ。

当サイトが訪れたのは午後7時頃、一帯は既に真っ暗だ。閉まっている店が多く、人もほとんど歩いていない。この日に偶然人通りが少なかったという可能性を考慮し、3日間連続で同じ時間帯に現地を訪れたが、様子に変わりはなかった。6時30分くらいには閉めてしまう店もあり、7時を過ぎると次々に閉まっていく。

 

 

 

 

周辺で営業している店の本音を聞くために、取材であることは明かさずに、客を装って話しかけてみた。緊急事態宣言で営業時間を短縮しているのかと問うと、「それもある」と答えた店もあるが、いずれも「遅くまでやっていても、人が来ない」と回答。このような状況は、緊急事態宣言以前から続いているそうだ。

昨年後半、そして今年にかけて、大手企業の店も次々に撤退したという。海外や地方からの客の激減が致命的だったとのこと。「テナント募集中」の掲示がある空き物件も多い。緊急事態宣言の解除後への期待を問うと、肯定的な意見は皆無だった。

 

 

 

「竹下(通り)とか表参道は駅も近くて人がいっぱい集まるから、マスコミがたくさん取材に来て、ニュースを見た人も来る。でも、ここはそうじゃない」と雑貨店の店員は嘆く。「人出が増加」と煽る報道だけからは見えてこない現実があること、そして報道がもたらす効果や影響も問われるべきだ。

 

高橋 

タイトルとURLをコピーしました