駅で急にトイレに行きたくなったが、個室が埋まっていて困ったという経験がある人は多いはずだ。このたび寄せられた情報によると、都心の、しかもリニューアルしたばかりの駅で、解消されない厄介な問題に客の不満が爆発しているという。現地を訪れて、実態を調べた。
情報提供者の男性は、通勤にJR原宿駅(東京都渋谷区)を利用している。通勤以外にも、周辺の観光目的等で大勢の人々が利用する駅だ。駅の利用者が多くなる時間帯には、トイレに行列ができることが珍しくない。その最たる理由は、駅構内にトイレが1か所しかないことだ。情報提供者は、男子トイレの個室前に10人近く並んでいるのを見かけたこともある。
原宿駅は2020年の春にリニューアルされたが、トイレ施設が大幅に充実することはなかった。しかも、竹下口にはトイレが存在しない。ホームの反対側まで歩いて2階に上がらなければ、トイレを利用できない。竹下口にはエスカレーターやエレベーターもなく、身体の不自由な人々にも不便だ。
当サイトが訪問した夕方の時間帯、男子トイレの個室前には4名が並んでいた。トイレ入口の案内図によると、女子トイレは個室が6つあるのに対し、男子トイレは3つ。駅の広さや乗降人数に対して、この数は少ないと言えそうだ。
また、近隣でのイベント開催時には、服を着替えるために個室を使う人がいることもトイレの混雑に拍車をかけているのではないかと、情報提供者は指摘する。隣接する多目的トイレで着替える人も目立つという。
駅員に尋ねたところ、構内にトイレが1か所しかないことや、竹下口にエスカレーターやエレベーターが設置されていないことについて、しばしば客から声が届くそうだ。だが、構造上の問題もあり、竹下口やその付近の再整備は容易ではないという。
駅のリニューアル時に、もう少し利用者に配慮した設計にできなかったのだろうか。改善に期待したい。

高橋
ニュース系の記事を担当。他では読めないスクープ性の高い情報や、独自取材による問題の掘り下げを重視しています。