マンションからの転落死と保険金


夫は、妻にかけた生命保険を請求しました。
保険会社から死亡保険金2000万円を受け取りましたが、死因が自殺と判断されため、災害特約給付金1000万円は支払われませんでした。しかし、夫は「妻の死は自殺ではない」と主張したことから、保険会社の確認調査が始まりました。夫が探偵へ語った妻の死を知ったときの状況は次の通りでした。


午前1時、家のチャイムが鳴りました。
「こんな遅くに誰だ」と思いながらドアを開けると、2人の警察官が立っていました。
警官の1人から「奥さんがマンションから落ちて病院へ運ばれました」と告げられました。


病院

夫が病院に到着すると、妻が転落した部屋に住む男性がいました。
男性はいかつくコワモテな感じで、夫にとって初めて会う人物でした。

夫は「どうして妻が部屋から落ちたの?」と尋ねると、「止める間もなく、ベランダから落ちた」と男性は答えました。妻との関係は、「知人」との答えでした。


マンション

妻は転落から4時間後に死亡しました。
夫は、病院での手続きや警察官への対応、妻の両親への連絡等で時間を取られ、男性から詳しく話を聞く時間もなく、男性は病院から立ち去ってしまいました。

翌日、夫は警察から妻の交友関係、所持品など詳しく聞き取りされました。また葬儀の準備などに追われていました。部屋の住人である男性も妻の葬儀に参列していましたが、特に話をすることもありませんでした。
葬儀が終わった数日後、警察から連絡がありました。警察の判断では、妻の死は自殺とのこと。
警察は部屋の住人である男性を取り調べましたが、殺人や傷害致死などの可能性はないとのことでした。

夫の話を聞き取ったのち、探偵は部屋の住人である男性から話を聞こうとしましたが、男性は協力してくれません。しかし、何か月もの時間をかけてお願いしたところ、男性はようやくその重い口を開いてくれました。

 

男性はバーの経営者。
妻は店の客でした。

事故のあった夜、妻は夫の女性関係について相談をしていました。妻は、夫や関係のある女性に復讐をしたいと考えていたそうです。そこで男性に金を支払い、自分の計画に引き入れようとしていました。しかし、男性は犯罪の片棒を担ぐなんてまっぴらと思い、妻のお願いを断り続けました。

やがて、妻は「味方になってくれないならここで死んでやる」と怒鳴り、男性の部屋のベランダへ。


ベランダ柵 ※写真はイメージです

ベランダの柵に立とうとしたその時、バランスを崩して落下しました。

探偵からの報告書を受け取った保険会社は、妻の死は自殺または柵に立とうとして誤って落ちたのは部屋の住人である男性を脅すための手段であり、純粋な災害ではないと判断。
夫への災害給付金の支払いを拒絶したのです。


ガルエージェンシー吉祥寺  代表・師 靖人
東京生まれの東京育ち。23区内から都下の隅々まで熟知し、土地勘がものを言う尾行には絶対の自信を持つ。浮気調査は特に依頼者から絶大な信頼を得ており、リピーターや弁護士からの紹介案件も多い。15年以上ノークレームの探偵。