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メンタルケアを忘れずに ――南海トラフ「今後1週間 大規模地震が起こる可能性」

8月8日、南海トラフに関連する大きな地震が発生しました。気象庁は「今後さらに大規模な地震が発生する可能性がある」ことを警告し、今後1週間程度は家具の転倒対策や津波からの避難経路などを再確認して地震に備える必要を強調しています。そこで今日は、近く震災が起こるかもしれないというプレッシャーのなかで私たちができるメンタルケアについて書いておきたいと思います。


地震発生直後の宮崎県日南市の沿岸部(共同通信社ヘリ撮影)

 

・感情を抑え込まない

また本格的な揺れがまた来るぞ、と思うと気が気ではありませんし恐怖や疲労感が襲ってきます。こうした感情は人間の自然な反応ですので無理に抑え込まず、むしろ感情を受け入れることが大切です。泣きたいときや不安に押しつぶされそうになるときも、そういう自分を否定するのではなく受け入れてあげましょう。

 

・情報にアクセスしすぎない

とにかく情報を得よう! と、片っ端から情報を漁るのはやめましょう。メンタルの平静を保つには、過度に情報にアクセスしすぎないことが重要です。もちろん身の安全を守るために情報を得ておくことは必要ですが、やりすぎは禁物。かえって恐怖や不安を増大させてしまいます。ですからこの1週間程度で震災に見舞われたときにアクセスするための「信頼を置く情報源」をいくつか決めておいて、そこから必要な情報を得るように心がけましょう。今回の地震では地震情報サイトをよそおいアダルトサイトに誘導する詐欺まがいの被害が報告されています。釈迦に説法ですがSNSも同様に「どれが信頼できるアカウントか」を精査しておきましょう。

 

・リラックス法を身につける

道具や特別な施設がなくてもできる、深呼吸、瞑想、ストレッチなどのリラックス法を習得しておきましょう。震災に見舞われたときにジムでトレーニングをして発散するということは現実的ではありませんので、何もなくてもすることが可能なリラックス法であることが重要です。だけどすでに皆さんが日頃習慣として行なっているリラックス法があるならば、それらはぜひ続けてください。心を落ち着かせストレスを和らげることで冷静な判断が保たれます。

 

・周囲の人との健全なコミュニケーションをとろう

避けなければならないのは孤独や孤立感の感情です。それらを感じやすいか感じにくいかは遺伝子や生まれつきの性格によるところがあるようですが、対策を講じることで孤独を軽減させることが可能です。家族や友人だけでなく、例えば避難所で出会った初対面の人と健全で快適なコミュニケーションを取れる術を身につけましょう。この場合のコミュニケーションというのは、仲良くなるためでもなければ、一生の友達を作るためでもありません。気分を転換させ、前向きになるための些細な会話(Small Talk)で十分です。ちょっとした気持ちを共有するコミュニケーション法を身に付けたいですね。

 

以上、震災とメンタルについて書きました。私もこの1週間で久しぶりにヨガや瞑想などのリラックス法を再開させたいと思っています。

 

 

 女探偵 堺浄(さかい・きよら)

政治家を経て、生成AIやITを駆使し過去の事件を分析する女探偵に。社会科学領域の研究者(慶應義塾大学大学院を経てPh.Dr.)でもある。掘り下げたいテーマは、女性はなぜ政治の世界で「お飾り」になるのか、日本の「タテ社会」と「ムラ社会」は不変なのか、内部告発は組織の不条理に抵抗する最終手段なのか。

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